腰痛を引き起こす「がん」には、「骨のがん」「がんの骨転移」「すい臓がん」「大腸がん」などがあります。多くの腰痛は、安静にしていると痛みがないのですが、がんが原因の場合、「安静にしていても痛む」という特徴があります。
画像診断ができるタイプの腰痛
症状別
がん
化膿性脊椎炎
細菌が骨の中に侵入し、脊椎を化膿させる病気です。進行すると、血液の中に細菌が入り込んで「敗血症」を発症し、命に関わることがあります。化膿性脊椎炎の場合も、「安静にしていても痛む」という特徴があります。
腰椎椎間板ヘルニア
20~40代に多く発症一般的に症状は、「腰痛」から始まり、その後、お尻から脚にかけて痛みやしびれが生じます。椎間板ヘルニアは、「前かがみの姿勢」になると腰の痛みと脚のしびれが強くなるのが大きな特徴です。
腰部脊柱管狭窄
40代後半から発症し、高齢になるほど発症しやすくなります。症状は、腰痛のほかに、お尻から脚にかけてのしびれや痛み、歩いていると症状が強くなって歩けなくなる「間欠跛行(かんけつはこう)」などがあります。腰部脊柱管狭窄の特徴は椎間板ヘルニアと正反対です。前かがみになると楽になり、体を後ろに反らすと、しびれ・痛みが強くなります。
圧迫骨折
骨粗鬆症によって、骨がスカスカになり、押しつぶされるように骨が変形してしまい圧迫骨折が起こる場合があります。骨粗鬆症による圧迫骨折は、70歳以上の女性に多く起こります。圧迫骨折では症状が出ないこともありますが、お尻から脚にかけて、しびれや痛みが出ることもあります。
終板の障害
最近、注目されているタイプで、腰椎と椎間板が接している部分が終板です。終板には神経や血管が多く通っています。ここに細菌が感染したり、アミロイドという物質がたまったりして、むくみが生じることで、痛みが起きると考えられています。 ただし、まだわかっていないこともあります。前かがみで「腰痛」が出るけれども、お尻から脚にかけての「しびれや痛み」が起こらないことが特徴です